夜逃げするには住民票はどうしたらいいのか?

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夜逃げの目的は居場所をわからなくすることです。夜逃げ先に住民票を移動させれば居場所が見つかってしまうので意味がありません。
そこで、夜逃げをして住民票を移動させないとどのようなことになるのかまとめてみました。
住民票によって居場所が分かる仕組み
普通の人は他人の住民票を取り寄せて住所を知ることはできません。そんなことができてしまったらプライバシーがだだ洩れですよね。
でも、債権者であるカードローン会社や消費者金融・保険支払いの相続人を知りたい生命保険会社など、必要な権利を持っている場合、住民票を取り寄せることができます。
また、弁護士・司法書士・税理士・社会保険労務士なども職務上の必要があれば、他人の住民票と取り寄せることができます。
なので、借金返済から逃れようとして夜逃げをしても、夜逃げ先の住所に住民票を移すと、すぐに居場所がバレて、催促がはじまるのです。
夜逃げ直後は住民票をそのままにしておいて、数か月とか数年経ってから移動させればバレないだろう・・・と考えるかもしれませんが、甘いです。
お金を盗りたてることを仕事としている人は、常に住民票に動きがないかどうかチェックしているので、動きがあればすぐにバレます。
住民票を移さないデメリットと罰金
住民票を移動させないと以下のデメリットがあります。
- 就職先で住民票の提示を求められる(住民票がないと就職できない会社がある)
- 選挙の投票券を受け取れない
- 運転免許証の更新ハガキが届かない
- 国民健康保険の請求書が届かないので払えない(無保険状態となる)
- 国民年金の請求書が届かないので払えない
- 子供の学校の転校手続きができない
また、住所を変更した場合、「転入した日から14日以内に転出証明書を添えて転入届を提出する」という法律上の義務があり、正当な理由がなく届出をしない場合、5万円以下の過料に処されることがあります。(参考:総務省 住所の異動届は正しく行われていますか? )
夜逃げで住民票を移動させなかった事例
夜逃げをして住民票を移動させなかったケースとして、以下事例をご紹介します。
約二年前にアパートを夜逃げしました。理由は同居していた彼女から逃げる為に。現在まで住所変更はしていません。 その当時、借金が有りましたが夜逃げした為に仕事も無く現在まで全く支払いも連絡も入れてません。金額は街金三社総額三十万円ぐらいでした。今現在は勤め先の寮で暮らしてます。この状況で新しくアパートを借り住所変更すればやはりすぐに督促は始まりますか?
夜逃げ後について…
独り身で、住民票がなくてもOKな仕事先さえ見つけられれば、しばらく生きていくことは可能です。
ただし、病気をしたリ、結婚したい相手ができたり、仕事のチャンスが巡ってきたりして、まともな生活を送りたいと思ったときに、非常に困ります。
人生何が起きるかわかりません。
夜逃げという卑怯な手口で、世の中に正体を隠して生きていくとなると、日の目を見れないことは確定です。
そして、落ち着けば必ず、「まともな生活がしたい」と思うのです。
住民票を捨てて夜逃げするメリットはあるのか?
住民票を捨てて夜逃げをするということは、一切の行政サービスが受けられなくなり、日本国民として生まれたラッキーな権利をすべて放棄することになります。
そんなことまでして逃げるメリットがあるでしょうか?
借金の返済ができないならば、債務整理手続きをすれば減額できます。
払えないものはどうしようもないのですから、国が認めた救済措置があります。それが債務整理なのです。
債権者にしてみれば、債務整理されてしまうと返済額が減るので困ります。だから、なんとか債権を維持したいと考えるのです。
夜逃げされても、一生居場所が分からないなんて人はなかなかいません。そのうち見つかれば、催促を再開するだけです。借金は減りません。
つまり、夜逃げなんてしても自分が辛い思いをするだけです。
「馬鹿が、夜逃げなんかして面倒掛けやがって」と思われるだけですね。
それよりも、正々堂々と債務整理手続きをしたほうが賢いです。
住民票を捨てて夜逃げをすることにメリットは一切ないでしょう。
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